第13章 先生が好き SN編 ☆
先生は忙しいから、俺からは
あまり連絡はしない。授業で会うし。
先生も、急用じゃない限り
連絡してこない。
でも今日は違った。
♪~♪♪~
あまりかかってこないにも関わらず
やっぱり特別だから、着信音を
変えてある先生の番号。
その音楽が鳴った。
「もしもし?」
「あ、翔?今大丈夫?」
「うん、大丈夫だけど」
「今日もう学校終わったの?」
「うん、今帰る途中」
「うっそ!今どこ?!」
「え?今…グラウンド出たとこ…」
「あ、良かった。門の前にいるから早くおいで」
「え?!!」
耳を疑った。
それと同時に走って、校門に向かった。
門の前には、先生。
じゃなくて今日は私服で学生な和。が
俺の姿を見つけてニッコリ笑った。
「翔~♪」
「先生っ」
「ふふ…先生はやめろ、私服なんだから」
「イテッ…和、」
「ん、」
癖で先生って呼んだら
笑いながらデコピンされちゃった。
「どうしたの?」
「んー、会いたくなったから来たの。今日用事あった?」
「んーん、なんもないよ!」
「良かった♪翔、デートしよっか!夏休みは塾だらけだし」
「い、いいの!?」
「大丈夫だよ、俺私服だし。眼鏡かけてないし、ね!」
「…うん!!」
先生…じゃなくて
和とデートなんて初めて。
塾の他の生徒にバレたら大変だから。
あんなに気を使っていたのに
今日の和は大丈夫だよって笑った。
ずっとデートしたかったんだ。
やっと、和と街を歩ける!!
「どこ行きたい?」
「どこでもいいよ。俺、ノープランだから。翔が行きたいとこ」
「んー、夕ご飯とか何がいい?」
「んー…そーだねー…」
一度俺の家に行って、私服に着替えて
デートに出掛けた。
ブラブラと買い物して、
6時くらいに夕ご飯のお店に入った。