第1章 ずっとそばに【団長ハンジさん・R15】
「あの、ハンジさん・・・!さっきから距離が」
「なまえ」
なまえの言葉を遮るようにハンジが続ける。
依然として頬に手は添えられたままだ。
「こっちを向いてはくれないの?」
「えっ」
ハンジの言葉があまりにも悲しそうで反射的に顔を上げる。
視界いっぱいに想い人の顔が映し出される。
「密着するとなまえは中々私のことを見てくれないね。
その初心な反応がいいって言うのもあるんだけど」
「何言ってるんですか」
冗談ぽく笑うとさらにハンジの顔が近づいた。
唇が触れ合うギリギリのところで止まるとハンジが口を開く。
「なまえ、君のことが好きだ。
何にも変えられないくらい。」
いいよね?と聞かれると返事をする暇もなく唇が塞がれる。
角度を変え、何度か唇が塞がれる。
「・・・・・・君は本当に私の力になってるよ」
「えっ、ハンジさ・・・んっ」
言葉を紡ごうとしてもすぐに唇で塞がれた。