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短編集 【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】

第7章 香り【分隊長ハンジさん・R18】





「そのシャツ・・・・・・」

その瞬間、
なまえは布団の中に潜り込んだ。


どうしよう・・・・・・、

心臓がうるさい。
でもバレてしまった。こんな所を。
恥ずかしすぎて今すぐ消えてしまいたい。


しかし、無情にもすぐに布団は剥がされてしまう。


「なまえ、これ私のシャツだよね?
なにしてたの・・・!?」

ハンジは上半身だけなまえに覆い被さると両手で逃げ道を塞ぐ。
心無しかハンジは早口で鼻息が荒い。
目はギラギラと輝き、口が緩んでいる。


半乾きの髪から落ちる水滴がなまえの頬を濡らした。


「髪の毛乾かしてください・・・・・・!」

「今はそれどころじゃないでしょ!?」

話題を逸らそうとするが
ハンジは興奮した様子で声を荒らげる。


「昨日なまえが臭いって言うからこっそり抜け出してシャワー浴びてきたのに!
・・・・・・なんで私がいない間にこんな可愛いことするかなぁ!?」


予想外の方向へ怒り出すハンジになまえは吹き出した。
本人はというと最初から全部見たかった・・・と凄く残念そうに項垂れている。

しかし、すぐに顔を上げた。


「で、
私が声を掛けなかったらどうするつもりだったの?」

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