第6章 出逢わなければ【分隊長ハンジさん・R18】
そんなことは気にする様子もなく
なまえは微笑むとできあがった紅茶を机の上に置き、反対側のソファーに腰掛ける。
「紅茶の腕前を認めて頂いているんです」
そんなことが有り得るのか。
目の前でいたずらぽく微笑む彼女は可憐な花のようだ。
つられてハンジも微笑むと紅茶に口をつける。
「っ、おいしい・・・」
憲兵団のことだ、
調査兵団よりは良い茶葉なのかもしれない。
詳しくはないからよく分からないが。
だがこれは淹れ方とかそういう問題の話だと、ハンジは思った。
その様子を微笑みながら見つめているなまえ。
顔を上げると自然とお互いの視線が絡み合う。
「ハンジ分隊長のお噂はよくお伺いします。」
「へぇー、それは嬉しいね」
どうせ巨人狂いの変人だとかそういう話だろう。
「巨人の研究にとても熱心な方だと」
「えっ・・・・・・」
笑顔を崩すことの無いなまえの表情にハンジは釘付けとなった。