第5章 初めて【科学教師のハンジさん・R18】
「その・・・本当に出来心で・・・・・・」
「1回だけですか?」
「へ」
予期せぬなまえからの追求に
つい気の抜けた声が出てしまう。
「だから、その出来心は1回だけだったんですか?」
なまえは少し不機嫌そうだ。
まさか・・・・・・
「なまえ、妬いてくれてるんだね!?」
瞳を輝かせ顔を覗き込んでくるハンジに
なまえは一瞬たじろぐと溜息をついた。
「私、怒ってるんですけど・・・・・・」
「ご、ごめん!
なまえが妬いてくれたなんてつい、嬉しくて。
でも、なまえという人がいながら欲望に負けた自分が恥ずかしいよ・・・・・・」
ごめんと俯き凹みだすハンジに
なんだか自分が悪かったような気持ちになる。
再会できるかなどわからなかったのだからハンジが何をしようと自分に咎められるものではない。
なまえはいたたまれくなり
ハンジの肩を擦ると顔を覗き飲んだ。
「ハンジさん・・・顔を上げてください。
ちょっと、言いすぎました・・・・・・。
再会できるかなんて分からなかったんですから何をしようと私に咎められる理由なんて」
「騙されたね。なまえ」
ハンジは悪戯ぽく笑うと
なまえをソファーに押し倒した。