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短編集 【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】

第3章 好きです、ハンジ先生!【科学教師のハンジさん/転生】





「ハンジさんっ? わ!」

思わず抱きついた。

それよりも今・・・・・・


「はぁ・・・・・・なまえ・・・やっぱり・・・・・・」

身体を離し息を整えなまえの顔を見ると
今にも泣きそうな顔で笑っている。


「ずっと、思い出せなくてごめんなさい」


あぁ、やっぱりそうなんだね。
目の奥に熱いものが込み上げる。


「ハンジさん、私ーー」

「まって」

なまえの言葉を手の動きと言葉で止める。
なまえはキョトンとしたあと
すぐに悲しそうな表情になる。


「ああっ、ごめん!
聞きたくないわけじゃなくて、
いやむしろ聞きたいんだけど

・・・先に言わせてくれないかな?」

すると全てを察したように
なまえはしっかりと私の瞳を見つめてくれる。


「なまえが好きだ。
ずっと、ずっとずっと、前世からずっと・・・!

もう絶対に君を離さない。
離したくないんだ。

ここまで長くなっちゃって本当にごめん」


最後まで言い終えると再びなまえをきつく抱きしめた。
ふたりの身体がくっついてひとつになるんじゃないかってくらい。


密着したふたりの胸を一瞥するとなまえが
こちらを見上げる。


「ハンジさん・・・もしかして」

「“ない”、だろ?
男に生まれ変わったんだ」

でも性別なんてそんなこと気にしなくてもよかったねと笑えばなまえも釣られて笑う。


それから私は言葉を続けた。

「あの世界で、君を守れなくてごめん」
男だろうと女だろうと関係ない。
きちんと自分の想いを伝えておけばよかったのに。」


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