第3章 好きです、ハンジ先生!【科学教師のハンジさん/転生】
「なまえが純粋に愛していたのは
ハンジ・ゾエ、お前だ。」
ドクン・・・と心臓の音が早くなるのがわかる。
うるさいくらいだ。
「なまえも性別のことは気にしていた。
思いを告げて嫌われてしまうくらいなら
もういっそこのままでもいいと。
それにあとは確かーーっハンジ!?」
他にもエルヴィンがなまえについて話していた気がしたがそんなことはもう耳にも入らなかった。
行かなくちゃいけない。
いますぐ。
考えるより先に身体が動いた。
「ごめん!エルヴィン!!
話は後で聞くから!
・・・あと、ありがとう!」
私はエルヴィンに手を振ると一目散に走り出した。
___________________________
なまえに会わなきゃ。
あの子の家の方角はこっちだ。
もっと早く、早く。
全力で走っているつもりだけど
身体が思うように動かない。
転生してからあの時のような訓練はもうしていないから。
息が上がる。
こんな時、立体機動で屋根の上を飛んで
君を探せたらいいのに。
いや。
地に足をつけた状況だって
必ず私は彼女を見つける。
この広い世界でやっと再会できたんだ。
これは運命だろう?
土下座されたって離してやるもんか。
曲がり角を曲がった時、なまえの姿を捉えた。
「なまえっ!!」