第3章 好きです、ハンジ先生!【科学教師のハンジさん/転生】
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私には好きな人がいます。
科学教師のハンジ・ゾエ先生。
周りの友達は先生のことをハイテンションで性別年齢不詳の変人だというけど私は先生のそういうところが好き。
目を輝かせながら授業をする先生の姿はなんだか初めて会った気がしません。
なんにせよ、
何かに熱中できる人ってとても素敵な人だと思いませんか?
そして私はあの瞬間を忘れない。
ハンジ先生の授業のおかげで
私は科学が好きになり初めて質問しようと声をかけたあの瞬間、
私を視界に入れた瞬間にハンジ先生の瞳が大きく見開かれ
私の名前を呟いた。
「なまえ・・・・・・?」
その表情は驚愕とほんの少し嬉しそうになったあと、
少し哀しそうに笑った。
それが一体どんな意味を持っていたのか私にはわからなかった。
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「ハンジ先生っ」
今年も新入生が入ってきた。
毎年毎年君のことを探していた。
でもなまえ、君には何年経っても逢えなかった。
こんな作戦は無謀だったんだ。
さすがの私も半ば諦めかけていた時、
やっと、君に出逢えた。
「なまえ・・・・・・?」