第3章 好きです、ハンジ先生!【科学教師のハンジさん/転生】
私は大学を卒業し教師になった。
本当は院に進んで研究者の道を目指してもよかったのだけど。
私の目的はただ一つ、
ただなまえに逢いたい。
前世でも私となまえの歳は10ほど離れていたから
教師になればたくさんの子供たちの中からなまえを見つけられるかもしれない、と思った。
あの時代も、今も、
世界は果てしなく広いというのに。
ただの恋愛ひとつのために
この世界での人生を決めてしまった私を可笑しいと思うかい?
ねえ、なまえ・・・応えてよ・・・・・・
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この職に就いた利益の一つはすぐに得られた。
前世での上司、エルヴィン・スミスと再会したことだ。
彼が前世の記憶を持っているかは定かではないが
かつての信頼たる仲間との再会は
なんにせよ単純に嬉しいものであった。
一つの懸念材料といえば
かつてのエルヴィンもなまえに好意を抱いていたであろうことだ。
何度か冷やかしたことがあったが
まんざらでもない反応をされたことを思い出す。
なんにせよなまえ、
君に出逢えなければ意味が無いよ。