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短編集 【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】

第12章 頭痛【団長ハンジさん・R18】





気づけばなまえに抱き抱えられ
応接用のソファーに寝かされていた。



未だズキズキと痛む頭。
その不愉快さに眉を寄せると
額にひんやりと冷たい感覚を感じた。


濡らしたタオルだ。
なまえが乗せてくれたらしいそれの心地良さに痛みがマシになったように感じられる。


「ごめん・・・・・・なまえ」

「何言ってるんですか。
私はこれっぽっちも怒ってませんよ」


なまえは先程まで私が座っていた
執務椅子に腰掛けると書類の整理を始めた。


「それでも・・・これは私の」

「ハンジさん。」


私の言葉を少し強い口調で遮ると
なまえは困ったように笑った。


「こういう時は“ごめん”じゃないでしょ?」


私はつい、小さく吹き出した。
本当に君にはかなわない。


「・・・そうだね。ありがとう、なまえ」


なまえは満足そうに微笑むと
再び書類に目を落とした。


「急ぎの分で大体のものは片付けて下さったので大丈夫ですよ。 あと、聞いていただきたいことは読み上げますのでそのまま聞いてください。」


団長の補佐として働くなまえの姿はとても魅力的だ。
資料を読み上げる彼女の声は
私にはどうしても心地いい。



頭痛がスーっと引いていくのを感じると、
いつの間にか瞼を閉じていた。


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