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短編集 【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】

第11章 令子様リクエスト☆*。【分隊長ハンジさん・R18】





「ごめんね。
君は調査兵団第四分隊分隊長ハンジ・ゾエのことをずっと慕っていてくれたのに、私はずっとなまえに触れたくて・・・・・・」


ハンジはそう言うと自虐的に笑った。


どんなに気さくに話しかけても、
仲良くなっても、触れてはいけないと思っていた。


対人格闘訓練でもなまえと当たらないよう
工夫していたくらいには。



それくらいずっと限界だった。



「なまえが急に倒れてくるからさ。
だから・・・ちょっと、理性が・・・・・・ね。」


段々と沈んでいく語尾は我ながら情けない。
このままなまえに引かれてしまうだろう。


引かれたくはないけど。


でも仕方がない。
しばらくは憂鬱な気持ちになるだろうけど、
なまえだって任務の時くらいは話してくれるだろう。



もう一度謝ろうと顔を上げた時、
なまえの唇が私の唇に重なった。


少しだけ触れると直ぐに離される。
なまえは顔を真っ赤に染めあげ、
今度はハンジが瞳を見開いた。



「私だって、
ずっとハンジさんのことが好きです・・・!
この気持ちは尊敬とかそういうのだけじゃなくて・・・・・・」


「なまえ・・・・・・」


状況がうまく飲み込めないハンジの胸に
なまえは顔を埋めた。



「ハンジさん、好きです。」

「私も・・・・・・好きだよ。」


ハンジの手が遠慮がちになまえの頬に触れ、
そのまま視線を絡ませ合う。


見つめ合うとどちらからともなく吹き出した。



「アハハ、私達両想いだったんだね。」

「そうみたいですね。」

「一生伝えないって決めてたんだけどなあ」


私もです、というなまえの頬を撫でると
額に唇を落とした。



顔を近づけるだけで
ぎゅっと瞳を閉じる姿がなんとも愛らしい。



「私達、気が合うね。」

「合いたくない所で合いましたね。」

「アハハっ、確かに。」


ハンジはなまえを見つめると
唇に噛みつき、優しく口腔を掻き回した。




「ごめん、もう我慢できないかも。」

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