第2章 貴方だけで充分 ★
「翔ちゃん?しょーおーちゃんっ」
「…あ、ん?なに?」
「聞いてた?翔ちゃんにも難しい?」
「あ…ああ、俺その辺は分かんないから…ごめんな、手伝ってやれなくて」
「んーん、大丈夫!翔ちゃん、そんなに気遣わないでね。俺、割りと楽しんでるし。ま、仕事だけど、家にいれるだけで気持ち的にだいぶ休めてるからさ。最近ラクなの。」
「…ならいいけど…、あんま自虐的なこと言わなくていいからな。頑張ってんだから」
「うん。ありがとう、翔ちゃん♪でも俺、翔ちゃんが分かってくれてるからいいよ。」
「…ん。そういうとこ、好きだよ、」
「ん、…ふふ…」
"翔ちゃんが分かってくれてるからいい。"
よく、かずが言う言葉。
ファンの子には裏の努力は
関係ないからって。
多くに分かってもらえなくても
誰かが知ってくれてたらいい。
究極、自分が知ってるから
いいんだって…、かずはそういう奴。
言いたいよ、普通。
こんだけやって、頑張ったから
これが出来るんだって。
かずは…なにも言わずに、
普通に出来てるフリをする。
ずるいくらいカッコいい。すごいよ。
「かず、」
「ん?…ふふ…翔ちゃん…あまえんぼ」
「んー…」
「んふふ…好きだよ、翔ちゃん」
「…俺も…大好き。かず大好き。」
「ん…」
「…また…忙しくなるね…?」
「ふふ…翔ちゃんだって。いつも忙しいくせに…俺だって仕事しなきゃね?」
「かずだってしてるじゃん、いつもいつも…」
「ふふ…撮影楽しみ…。寒いといろいろ辛いから…早く暖かくなるといいな…」
「そうだね…」
俺が一応…彼氏なのに、
いつも男前なのはかず。
でもそんなかずが俺に甘えて
くれるのが嬉しい。
「今日も…勉強?」
「そうねー、追加あったからね。」
「…ちょっと、ゆっくりしようよ?」
「…ふふ…、うん♪」
頑張りすぎなかずを、
我が儘な彼氏になって
休ませることも…必要だよね?
「ちゅっ!」
「ん、ふふ…翔ちゃん可愛い」
「かずー…」
「今日ほんと甘えただねー。」
「…やだ?」
「…んーん。でも…」
「ん?」
「…俺も、甘えてい?」
「かっ…//可愛すぎ、お前…!!//」
「ふふっ♪」