第5章 様々な表情
二宮はすっと立ち上がり、
ビールをもう一本取り出し
櫻井の隣、元いた場所に座った。
翔「風呂上りのビール…最高だなっ!」
和「おっさんだな。いや、おじいちゃ…」
翔「それは言いすぎね?」
和「…あっそ。」
テレビも付けず、ソファーに
座ってビールを飲む2人。
みんなの前での2人とは
まったく雰囲気が違うのだ。
翔「かずくーん?」
和「んー?」
翔「ちょっと、語っても良い?」
和「…んふふ…いやー。」
翔「えっ…」
和「何言うの?」
翔「んー。俺の好きなかずくんについて♪」
和「やーだ、恥ずかしい。」
翔「うん、照れてる顔が好きなの。」
和「…だめ。」
翔「んー…好き。ちゅーしてい?」
和「…そんなん聞く翔ちゃん嫌い…」
翔「ふふ…チュッ…」
和「ン…//」
翔「…大好き。」
和「おれも…」
翔「ありがと♪俺ね、いろんな表情持ってるにのがすごいなって。すげー尊敬する。」
和「やだって言ったのに」
翔「ちょっとだけ。俺、仕事してる時のにのが大好き。プライベートでツンツンしてるのも、俺にとっては可愛い。もちろん、俺の隣でリラックスしてるにのも最高に可愛い。」
和「…翔ちゃんは俺に甘すぎだね?」
翔「…そうかもしれないね?でも、いいじゃん♪にのがいろんな表情が出来る相手でいたいの。それって、俺のこと信頼してくれてるってことじゃん?」
和「…恋人ですから?」
翔「ふふ…そう。だから嬉しいの。分かってるから。にのが愛してくれてるのが、分かるからさ♪」
和「…ごめんね?ありがと、翔ちゃん」
翔「大丈夫。好きだよ。」
和「うん…♪」
メンバーなどの前での二宮の
ツンツンとした雰囲気。
2人きりの時の、素直な二宮。
真逆の表情をしている。
この映画は二宮にピッタリだと
櫻井は思っていた。実際、
本当にはまり役だった。
だが、この役をやったからこそ、
大丈夫だよ、知ってるよ、
わかってる。と二宮に
伝えたくなったのだ。
たったひとりでも、本当の
自分を知ってくれている人が
いるという安心感…。
それは二宮の大きな支えなのだ。
それを伝えようとしてくれたこと、
二宮にも分かっていた。
甘えん坊で寂しがりやの二宮。
櫻井のことが大好きで
とても頼りにしている。
和「翔ちゃん、大好きよ。」
翔「ふふ♪どうも!」
end