第6章 素敵なわがまま
「あ、大野くんも一緒ですか?」
「うん。泊まるんだって。我が儘」
「ふふ。仲良しですね、相変わらず」
「俺はダメって言ったんだけどね~」
「でもいいって言ったじゃん!意地悪!!」
「あーごめんごめん。寝るから起こして?ね?智の肩で寝かせてよ」
「…うん、いいよ♪」
「ありがと、さとし」
「ふふふ♪」
二宮のマネージャーに送ってもらう。
二宮はいつも助手席に座るが、
大野がいたから今日は後部座席だ。
二宮は大野の肩に頭を寄せて目を閉じた。
「大野くん…?」
「ん?」
「寝ました?」
「かず?寝たみたい」
「今日は…あんまり飲まないようにお願いしますね…。二宮くん、疲労が溜まってきてるみたいなんで…」
「…ん、了解。明日は早いの?」
「明日はちょっとゆっくりです。10時入りだったかな」
「そっか。ん、分かった。」
「お願いします。なんか…今日見てたらすごい感じちゃって。大野くんが一緒にいてくれるなら安心です。」
「任せて♪」
「はい。そろそろ着くんで起こしてあげてください」
「うん。」
ずっと一緒にいるマネージャーも
心配している。大野は優しく
二宮の頭を撫でて、声をかけた。
―――――――――――――――
「さとし、風呂、どうぞ。服置いといたから」
「うん。ありがとう!かず、寝ててもいいよ」
「ふふ…なんで。せっかく来てくれたんだから起きてるよ。」
「…うん。急いで入るね!あ、お酒飲むなよ!!」
「分かってるよ。ゆっくり入ってきな~」
二宮は大野を送り出すと
ソファーに寝転がって台本を開いた。