第2章 発熱
>>side:Masaki
「にのみやさん、帰りましょう」
「…はーい…」
「にの!もう仕事終わりでしょ?」
「…あ、もう一個取材…ね?」
「え?あ、…そうですね。すぐですけどね」
「…そっか。じゃあ…また明日ね!」
「うん。バイバイ」
5人での仕事終わり、
にのはいつも帰るのは早い方だけど
にののマネージャーは終わった途端に
迎えに来てた。まぁ…次の仕事、
迫ってたとかなら…普通だけど…
帰りましょう…って言ったよね…?
「相葉くん。にのんち、行く?」
「え?…うーん…行こうかな…」
「これ。持ってってやって。」
「え…」
「飲ませてやって。効くよ、それ」
「…ありがとう松潤…」
やっぱり…調子悪いんだ。
松潤にまでばれちゃって。
にのも体調には勝てないか。
隠すことないのにさ…
――――――――
「あれ…?」
仕事だったとしても、
帰って来るのは間違いないから
俺は先ににのの家に行って
待ってようと思って
合い鍵でドアを開けると…
部屋の明かりが付いていた。
「にの…?」
「……………」
「にの!!」
「…ん……」
「なにしてんの!!?」
「………」
リビングに行くと、
にのは鞄も投げ出して
多分帰ってきたまま
ソファーに寝転がっていた。
「に…!お前!熱あんじゃん!!」
「………」
「なんで言わないの!!なんでそうやって我慢すんだよ!!?」
「………」
「にの!!こんなとこで寝てたら治らないよ!!にの!!」
「……ゃ…」
「なに!?」
「…ごめん、なさぃ…」
「!!」
「ごめんなさい…おこっちゃ…やだ…」
「にの…」
「ごめんなさぃ…ぐすっ…」
「………」
俺が来なかったらこのまま
ここで寝てしまって体調は
悪化してしまったかもしれない。
平気なフリして俺にまで隠して…
って思ったら、つい怒鳴っちゃった…。
はっと気付いて見たら…
にのはごめんなさいごめんなさいって…
なんか上の空で…涙をボロボロ流して
うずくまっていた…