第27章 バランス
「かず~?ごめんなぁ」
「…ん?なにが?」
「…あ。いや、こっちの話」
「えー…」
「なぁんだよ。ひとりにしてごめんって思ったの!思ってたら声に出ちゃったんだよ」
「…ふふ。ドジ。」
「うるせぇ~」
「じゅん~♪」
「ふふ…可愛い。かっ…わいいからさ、吸うなっつーの!お前っ…今日どんだけ…」
「ん…じゅん、紅いねー。照れた?」
「…そりゃ…照れるだろっ…」
「感じるんだ♪」
「もう…まじお前襲うぞ」
「ふふ…いーよ?」
「…珍しい♪」
松本は跡ばかり残されて
正直なところ我慢の限界だった。
明日も仕事…そんなことどうでもよくなり、
自分に抱きついていた二宮を
ソファーベッドに押し倒し、
自分はその上に被さった。
「…このアングル久しぶり♪」
「えっちな潤の顔…久しぶり。んふ…」
「余裕だなぁ、今日は。知らねぇよ?」
「んふふ…」
「…なっ…おまっ…!」
「んふふ…♪」
目を閉じ、唇を近づけてきた松本を見て
二宮はフイッと横を向いて避ける動きをした。
松本がびっくりして目を開けると
二宮はニコッと、楽しそうに微笑んでいた。
「…なぁに?かずくん?怒るよ?」
「んふ…やぁだ!」
「小悪魔め…」
「…チュッ!」
「ンッ…」
「ふふ…♪…んっ、…ンっん、んぁ…」
二宮は隙をついて松本にキスをした。
松本は二宮の頬を両手で挟み、
そのまま激しいキスにもっていった。
「っん、んー!ふはっ、んっ…んん゙っ…んー!!」
「…っは…ナメんなよ…ふふ…」
「はぁ…はぁっ…アッ//やだ、ばかっ」
「あれー、キスだけでこんな?かずのカラダって…こんなヤラシかったっけぇ?ね?」
「っ…//ばかっ…ばぁか!ふえっ…」
「もー…小悪魔の次は泣き虫さん?忙しいね、」
「…潤のせいだもん」
「…知ってる♪」
「!!んぁあっ!!//」
松本が二宮自身をぎゅうっと
搾るように握りしめると
二宮は悲鳴に似た声をあげた。
「ふふ…可愛い。ナメんなよ、俺を」
「はぁ…はぁ…、んふ…潤…好き、よ…」
「当たり前ね」
「強気野郎…!」
「そんな俺が好きなんだろ♪」
「…ん…そ、みたい…んふ…」
「可愛いよ、かず…♪」
心配しすぎて優しすぎた松本が
いつも通りになり、二宮は嬉しそうに笑った。
どんなときも気を使わず
いつも通りでいられるこの関係が
ふたりとも気に入っている。
END