第3章 幸せの始まり ★
>>side:Kazunari
…最近、潤くんと2人きりに
なるのがちょっと苦手…。
嫌じゃ、ないんだけど…
なんていうか……う~ん…
「おはよー、」
「おはよう、カズ」
レギュラーの収録で、楽屋入りしたら
そこには潤くんだけがいた。
ちょっと戸惑った自分がいたけど
なんとか普通を装ったつもりだった…
「なに、俺だけじゃ不満?」
「え…なんで?」
「そんな顔したよ、今」
「そ、んなことないよ」
「じゃぁこっちおいでよ」
「え、でも…」
「いいから来いって」
「ちょっ…」
手を引っ張られて潤くんの隣に
座らされた。肩を抱かれて
頭を撫でられる…
「カズは、俺のこと嫌いなの?」
「、嫌いじゃないよ…?」
「じゃぁ好き?」
「…う、ん……」
最近、潤くんにいきなり
好きだって告白された。
ビックリし過ぎて反応出来なくて…。
そしたら、落ち着いたら
返事聞かせてって言われて…。
それから、2人きりになると
こんな状態。この質問は毎回…。
キスだってされた。もちろん唇…
でも、拒否出来なかった…いや、
しなかった…?俺、潤くんといると
自分が分からなくなる…
「潤くん…もう、誰か来るよ…」
「うん。…今日、終わった後ヒマ?」
「…予定は、ないけど…」
「じゃぁ俺に時間ちょうだい?」
「え…、んー……」
「なっ?」
「…うん、…」
なんか潤くんに言われると断れない…。
でも、こうやって誘われたのは
あれ以来初めてだった。
――――――――――――
みんなが来て、収録が始まって。
そうなると、潤くんとも普通に
喋れるんだ。2人きり、ってのがダメ…
「カズ、行こ!」
「…うん」
「あれ、飲みにでも行くの?」
「まぁね。じゃーお疲れさま」
「お疲れさまー」
ダメなのに、2人きりになってしまう…
「…ねぇ、潤くんどこ行くの…?」
「ご飯食べに行こ。」
「俺、明日撮影だから飲めないよ…?」
「そっか、分かった。○●スタジオ?」
「…うん、…?」
―――――――
「ねぇ潤くんっ!ここって…」
「大丈夫、予約してあるから」
「いや、でも…」
「でもじゃない、いくよ!」
「えっ、ちょっ…!」