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短編集 MN【気象系BL】

第2章 天邪鬼


>>side:Jun


「あー、松本くん!ちょっと遅かった」
「え?なに?」
「今さっきまで二宮くんが待ってましたよ」
「カズ?なんで?」
「二宮くんもドラマ撮ってるそうですよ」
「あー…なんか言ってたかも」
「ほんとに今までいたんですけど、始まるからって帰られました」
「…ありがとね!後で行ってみるわ」



来てくれたんだ、珍しい。
確かに最近お互いドラマで
すれ違ってばっかで会えてない。

寂しいとか…思ってくれたのかな?
まぁ…どうせカズはそんなこと
言ってはくれないけどね。

でも俺には分かる。
だって、俺が寂しいから。




――――――――――
――――――


「お疲れさまでしたー」



今日は俺は夕方までの撮影。
だから、確かカズは今日は
夜中までだったような気がする。
いつもそんな感じだから。






「おはようございます」

「あ、松本さん!」
「どうも。」
「二宮くん、今…」
「あ…撮影中ですか?」
「いや、今カメラトラブルで完全ストップなんですよ…」
「えっ…マジですか…」
「二宮くん、セットにいますよ」
「行っても大丈夫ですかね?」
「大丈夫だと思いますよ。あ、どうぞ!」
「ありがとうございます!」


撮影が終わってから
カズのスタジオに行ってみた。

そしたら結構大変な状況みたい…





「二宮くーん…あ、寝てますね…!」
「え?あ……ははっ!」
「あははっ、可愛いですね!!」
「可愛い(笑)ちょっと写メ撮って良いですか?」
「あ、大丈夫ですよ。でも誰にも送らないで下さいね」
「あぁ、はい!」


セットの中のカズは
2人の娘役の子らしき女の子を
両側に抱き寄せて3人で眠っていた。

家でみる寝顔と変わりないところ、
この現場はすごく居心地が良いみたい。

現場は大変なトラブルみたいだけど
スタッフさんたちもみんな、
3人を見て癒されているようだった。



ここまで来てもやっぱり話せない。
ほんと、すれ違いだな…。

でも、カズのこんな寝顔の写メも
撮れたし頑張れそうな気がした。


「今日は遅くなりますね」
「そうですねー…でも子ども達が制限あるのでもしかしたらその逆かもしれませんよ!」
「あ…そっか。…一応、来たって伝えてもらえますか。俺撮影終わったので帰ります。」
「分かりました。お疲れさまです」

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