第2章 天邪鬼
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「おはよーございまーす」
「あれ、二宮くん!」
「ども。潤、本番中?」
「そうですね、今…」
「そっか。…ちょっと待ってよぉ」
「今日はどうしたんですか?」
「ん?今俺もあっちでドラマ撮ってんの」
「あ、そうなんですね」
ドラマ収録の合間、
同じスタジオで撮ってるらしい
潤のところへ行った。
でも撮影中だったみたいで。
ちょっと待ったんだけど、
俺も始まるから会わずに
自分の現場に戻ってきた。
「二宮くんお帰り。」
「ただいま~」
「どこ行ってたの?」
「スマイルのスタジオ」
「あー。仲良いね、ほんと」
「んふふ。でも会えなかった」
「そっか、残念」
お決まりのように嵐は仲良いねって
言ってくれるから助かる。
ほんとは、最近すれ違いで
会えなくて、寂しくて、……
会いたかったな、ちょっとでいいから。
なんて、誰にも言えないけどね。
潤にだって、言わないよ。
だって俺、可愛くないからさ。
撮影は家と、診療所のセット。
双子ちゃんがまだ来てないから
先に診療所の撮影。
俺的にはその方がありがたい。
診療所のシーンはあまりセリフがない。
どっちかというとシリアスなシーンが
多いから、家のシーンの後だと
テンションがね……。
撮影の合間に取材を受けたり
共演者の方と話したり。
最近はあんまりマジックはやってない。
診療所のシーンが終わった頃に
娘役の双子ちゃんが現場入り。
2人がいるときはいつも一緒に
遊んでる。本番中も合間もあんま
変わりない…(笑)
懐いてもらえてほんと良かったよ。
「二宮くん、すみません!ちょっとカメラが調子悪いので待ってもらえますか…!」
「んー?大丈夫??気にしないでいいよ」
これが思った以上に長引いて
撮影は完全にストップ。
最初は双子ちゃんと遊んでたけど
2人も眠くなってきたみたいで
今、セットのソファーで
両側から俺に寄り添ってきて
うとうとしてます…
そんな2人の頭を撫でたりしてたら
俺も朝からの撮影に眠くなってきて
いつの間にか寝てしまってたみたい。