第15章 自己嫌悪 ★
べッドの横でかずを揺すりながら
話しかけてたら、急に起き上がった
かずに唇を塞がれた。
「そんなに食べたいならどうぞ?」
「…バカお前…ふざけてんの?」
「いや?…今日なら何されても怒らないよ…」
「……悪いけど、俺そんな趣味ねぇわ」
「…あっそ。まじめ。」
「悪かったな?」
「…じゃあ…俺が食べてやろうか?潤なら食べてあげる」
「わっ、…ぁッ…//ちょ、っと待て!!怒るぞ!!」
ベッドの上に座ったまま、
膝立ちの俺に抱きついてきたかずは
真顔で…ちょっと辛そうな顔で誘ってきた。
断ったら、俺の首に腕を回したまま
ベッドに背中から寝転がった。
もちろん俺は一緒に倒れ込む。
かずを見下ろす体勢になってしまって
焦ってたら、首筋に吸いつかれて
不意にちょっと声が出てしまった…。
怒鳴ったら、かずは俺の首筋に
顔を埋めたまま、動きを止めた。
「………」
「…なぁ、本気で言ってる?」
「………」
ベッドの上で座って体勢を整えて
ちゃんとかずをぎゅっと
抱きしめてから話した。
「いいよ?抱いても。俺、襲われるくらいならお前のことめちゃくちゃにしたいもん。余裕ないくらい感じて喘ぎまくる二宮くんが見たいよ。」
「…だからいいよって言ったじゃん」
「かず…」
俺だって、ヤりたくない訳じゃない。
よく考えたらすごい可愛いこと言ってるし。
でも、今日はさすがに…
いや、俺が抱いて、忘れられるなら
いいとは思うよ?元気になるならさ。
でも…珍しくやけになってるから…。
「かず…どうした?心配してるよ、みんな」
「…すいません。楽屋であの態度はなかった。反省してる」
「そうじゃなくて。それはいいよ、誰も怒ってない」
「………」
突き放されて、またあっち向いて
寝転がっちゃった。
このまま寝かせてもいいんだけど…んー…
「かずー…話させてよ…」
「………」
「…なんでミスったとか、そんなこと聞かないし別に、そういう日もあると思うしさ…」
「………」
「どうしたの…話したくないなら無理にとは言わないけど…」
「……ねぇ、やっぱり、抱いて…?おねがい…」
「……ん、シャワー浴びてくるわ」
「いいよ、」
「俺が嫌なの。待ってて」
「………」
抱いてって言われて、
プツンと何かが切れた気がした。