第15章 自己嫌悪 ★
翔「なに、大丈夫?」
潤「ん、多分大丈夫。まぁー…強い子じゃないから」
智「どしたの?」
潤「ちょいちょいミスってた。自己嫌悪でしょ」
智「あー…」
雅「そっとしとくのが1番だね~」
翔「な?」
潤「…ですかね」
翔「ふふ…絶対無理じゃん!」
潤「だって……会いたいもん…」
「「「……かーわいーい」」」
潤「うるさい!//」
翔「はははは!まじ可愛いな、お前」
雅「まぁ、松潤ならにのちゃんも素直に出てくるよね~」
潤「だといいんですけどね…//」
にののは自己嫌悪だとは思ってた。
他人への怒りであんな態度に
なったりはしない子だからね。
楽屋ではそっとしとくのが1番。
でも、恋人と2人きりなら
違うんだろうなって、思う。
可愛い末っ子たちですよ、ほんと。
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ホテルに戻って、
自分の部屋に荷物を置いてから
隣の部屋のドアを叩いた。
トントン…
ガチャ…
「……」
「…開けて?」
「……」
最初に開けた時はチェーン越し。
隙間から俯いたかずが見えた。
多分、俺だって分かってて開けた。
次に開けた時は、目が合った。
「…ふふ。落ち着いたの?」
「…んー…」
ドアが閉まるか閉まらないか
くらいに、かずのこと抱きしめた。
甘えてきてくれたから一先ず安心。
まぁ、さっきも素直だったから
その点は心配してなかったけど。
「鍋食った?」
「食べてない…」
「風呂は?」
「風呂は入ったよ」
「んー、いい子じゃん」
「あ?」
「ぁあ?なに?」
「………」
「腹減ってないの?」
「…減ってない。気持ち悪くて」
「減りすぎてんじゃないの?」
「なんだそれ」
「あるじゃん、よく。減りすぎて気持ち悪いとか」
「…よくわかんないけど」
「要するに、食えってこと」
「…いらん」
「だーめー」
「……うざ…」
「おい」
かずはパッと俺から離れて
ベッドにうつ伏せに飛び込んだ。
「なー、鍋持ってきてくれたでしょ?」
「んー…」
「どこ?温める?」
「…いらないって」
「でも夕ご飯食べてないだろ」
「始まる前にパン食べたよ」
「いや。もう消費されてるわ、それ」
「…たいへん」
「…大変だよ。だから食べよ」
「ほんとにいらない。」
「…かーずー…」
「……ねぇ、」
「ん?…っ、ちょ…ン!//」