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短編集 MN【気象系BL】

第33章 無題




「帰るか…。」
「帰る?」
「ん。今日もお仕事ですし?」
「ありがたいことにね」
「ほんと……っし!帰ろ」
「気をつけてね」
「ん、またね」



また夜中のことに、2人は
ゆっくりと駅を目指して歩き出す。


「あれさ、アルコール低いよな」
「うん。俺専用な時点でそうでしょ」
「あ、そっか。でも飲んでて気持ちいい」
「でしょ?…あの場所もいいんだろうな」

2人のあいだにも、メンバーと
いるときとは違う、ゆっくりと
した時間が流れた…

「あの人、何歳??」
「学年が翔ちゃんと一緒。」
「へー…」
「なんかねー…気が合うんだよ」
「そんな感じだね」
「前俺と会った日から行くの初めて?」
「んー…いや…行ったかな、1回。」
「仕事終わり?」
「んー。…あ、ソロのね。」
「あ、そっか。」
「いたら気付くんでしょ…ふふっ」
「まぁ…自信はあるよ」

お互い少し酔っているからか、
落ち着いた雰囲気の中にも
明るい空気が漂っている。

「…あれ、1人でも飲めるように言っといてあげようか……」
「……いや、いいよ。和専用なんでしょ」
「別にいいけど」
「んーん。…和と行くときの特典にしとくよ」
「…なぁにそれ…んふふっ……」
「…………ふふっ…」

2人は同時に顔を見合わせ、笑った。
「楽しみが出来た」と感じながら。




「あ!じゃあ、特典ないと一緒に行かないんだー…」
「そんなことねぇよ!分かってるくせに」



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