第13章 破面編(前編)
「気にすんな恋次。人間どもの戯言だ。」
「イレズミだし…。」
「木刀さしてるし…。」
「金髪…。」
「銀髪…。」
「ハゲ…。」
「おかっぱ…。」
「巨乳…。」
「ハゲ…。」
「おい…今ハゲっつった二人順番に出て来い…。」
「気にしない方がいいッスよ。人間のタワ言なんだから。」
クラス中から響いてくる囁きに青筋を浮かべた斑目が腰に差した木刀を抜く。そんな彼を阿散井は適当に宥めるが、それで彼の怒りは収まらない。
「うるせぇっ!真っ二つにしてやらァ!!」
「木刀で?」
「僕も加勢するよ一角!!」
「…誰かこの位置代わってくれ…。」
木刀を振り上げ声を荒げる斑目に日番谷の呟きは喧騒の中虚しく溶ける。そうして、尸魂界から派遣された死神たちの前途多難な現世生活が幕を開けた。
*