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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第13章 破面編(前編)


不意に彼女の腰がビクビクと震えたかと思うと、中の締め付けが一層強くなった。その締め付けに耐えられず彼の自身が脈打ちゆうりの中に熱い体液が放たれる。

「あつ、い…!」

「ふは…溢れとるわ。」

自身を引き抜けば、吐き出したばかりの精液がどろりと溢れ出た。それがとても卑猥に映り、再び下腹部が重くなるのを誤魔化すように乾いた笑い声を漏らす。未だ荒い呼吸を繰り返す彼女は、力無く睨み上げた。

「中に出さないでって言ったじゃない馬鹿…!」

「可愛ええなぁって思ったら止まらんかってん。万が一子供出来ても面倒ちゃんと見るから安心したってや。」

「藍染との戦いが終わるまでそんなつもりは無いの!」

「終わったら出来てもえぇの?」

「…そういう問題じゃ無いわよ。私、お風呂行くから。」

ふらりとした足取りで立ち上がろうとするゆうりの腕を掴んだ。
行くな。
そんな言葉が口から出かかった所で飲み込み、しっとりと汗で濡れた体を後ろから抱き締める。

「ちょっと、真子…!」

「ゆうり …。」

漸く会えたのに、漠然とした不安が襲う。このままどこかに行ってしまうのでは無いかという畏れ。こんな想いを口に出せば彼女はきっと、どこにも行かないと笑うだろう。
ただ黙って、抱きしめたままでいると不意にゆうり が体を反転させ、彼の頬へ向け手を伸ばしするりと撫でた。そして背伸びをすると反対側の頬に唇が寄せられる。

「…皆私がいつの間にか何処かに消えそうって顔するのよね。前科が有るとはいえ。」

「……よう分かったな。」

「わかるわよ、そんな声で呼ばれたら。」

彼女の掌が両頬を包む。じんわりと伝わる体温が心地よい。

「こんなに待たせてるのに、好きだって言ってくれて凄く嬉しい。まだ答えは出せないけれど、何も言わず勝手に何処かへ行ったりはしないから安心して。」

「……ほんま悪い女やで。こない色男いつまでも待たせよって。」

「そう、わたし悪い女なの。だからもう少し付き合って。」

彼女はそう言って悪戯っぽく笑い、彼の頬を軽く摘んでから背を向け、風呂場に向かう。残された平子は頭を掻きその背を見つめる。このまま面倒な事が起きずに、ゆうりがオレの傍から離れんように…そんな柄にもない祈りを捧げた。

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