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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第11章 尸魂界潜入編



その頃、一番隊では隊長格が再び集められ2度目の隊首会が開かれていた。浮竹を除く11人の隊長が、山本と向き合い耳を傾ける。

「ーー事態は火急である!遂に護廷十三隊の副官の一人を欠く事態となった。もはや下位の隊員たちに任せておけるレベルの話では無くなった。先の市丸の単独行動については不問とする!」

「おおきに。」

「副隊長を含む上位席官の廷内での斬魄刀の常時携帯及び戦時全面解放を許可する!今回ここに集まれなかった者達にもそう伝えて欲しい!諸君!全面戦争と行こうじゃないかね。」

隊首室全体に緊張が走った。殆どがまだ高校生の子供の集まりだというのに1人も捕まらないどころか死神側の被害が出る一方だ。これ以上手こずっていると中央四十六室に思われれば立つ瀬が無い。そんな焦りが感じられる。

「…せや、イヅルから報告が有りました。阿散井恋次くんの傷が浅かった件について。傷口からゆうりの霊力を感じた言うてました。実際、その場に立っていたのも見たと。黒い外套を着ているらしいで。」

「俺も一角から聞いたぜ。アイツに傷を治されたってな。」

「なんじゃと?」

本来の敵であろう彼女が死神達に治療を施した…その理由は如何なるものか。謀反のつもりで来た訳じゃないのか…いや、油断を誘っているだけかもしれない。そんな憶測ばかりが飛び交う。

「確かに、傷口からは彼女の霊力を感じられました。染谷ゆうりのもので間違いないでしょう。」

「なら、なんで彼女はわざわざ阿散井くん達の傷を治したんだろうね?」

「彼女は思慮深い女性だったからね…斑目くんも阿散井くんも染谷くんとは知り合いだっただろう。見棄てられなかったんじゃ無いか?」

「…理由はどうあれ、顔を見せぬ以上染谷ゆうりも旅禍と変わらぬ。見つけ次第、捕らえよ。」

山本の一言でその日の隊首会は終える。ゆうり達が瀞霊廷へ突入して一日目。まだ始まったばかりの戦いは、一護達が一歩優勢で幕を閉じるのだった。


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