第7章 死神編【後編】
「それじゃあ、ゆうりの快気と雛森達の無事死神就職を祝してカンパーイ!」
「「「カンパーイ!!」」」
「……何故此処で飲み会が始まる。」
「しょーがないじゃないですかぁ。ゆうり今外出出来ないですし?朽木隊長もどうです?」
ここは六番隊のとある一室。現在ゆうり、松本をはじめ檜佐木、蟹沢、青鹿、雛森、吉良、阿散井に加え京楽、伊勢、浮竹、海燕、一心、斑目、綾瀬川が訪れていた。元々ゆうりの同期、そして阿散井達3人の6人で行う予定だったが松本に飲み会を計画している事がバレた途端、人数が倍ほどに増えた。
「それにしても、お前遂に更木隊長と斬魄刀でやり合うとはアホだよなァ。」
「しかもその結果全員斬魄刀を常時携帯禁止とか笑えるよね。」
「ちょっと、全部一角さんと弓親さんの隊長のせいなんですからね!?笑い事じゃないですよ!!いいとばっちりだよ、もう。」
涙を浮かべる程ゲラゲラ笑う斑目と控えめにクスクスと笑う綾瀬川にすかさずゆうりは文句の声を上げた。そこへ猪口を持った京楽が彼女の背をぽんと軽く叩く。
「まぁまぁ。斬魄刀を持たなくていいって事はそれだけ平和ってことでしょ。戦わなくていいなんて、とても幸せじゃない。」
「そう、ですけど……!」
「オメーはあのいざこざ見てた死神たちからの進言で本当に更木隊長に追われてただけだって認めて貰ったんだろ?」
近くで飲んでいた京楽と海燕に声を掛けられゆうりは京楽の隣に居た伊勢の近くに腰を降ろす。調達した缶ビールを両手で持ち唇を曲げたまま小声で呟いた。
「そうなんですよ。巻き込んでしまったのに、わざわざ総隊長に進言して頂いたなんて有難い限りです…。まぁ、始解してしまったのに変わりは無いので更木隊長よりちょっと期間が短くなっただけですが。」
「寧ろ、相手が更木隊長じゃ眼帯着けてたとしても普通逃げ切れねーよ…。」
「そうだよね、恋次は分かってるなぁ。」
「つまり逃げ切ったゆうりも大概化け物って事じゃねーか。」
「もう!海燕さんすぐそういう事言うんだから…!!奥さんには優しい癖に。」
「当たり前だろ、何処の世界に妻に優しくねー男が居るってんだ。なぁ、白哉?」
「…私に話を振るな。」