第6章 死神編【駐在任務編】
「ふふ、でもこれだけ長く生きてると自分の歳忘れそう。それに、見た目が変わらない分年の差とかどうでも良くなっちゃうね。」
「せやろ。今オレとゆうりやて周りから見れば殆ど歳変わらんか、同じに見えるんやで?充分付き合えると思わん?」
「そうだね……ねぇ、真子はなんで昔からそんなに私を気にかけてくれるの?」
「最初はオマエが子供でなんや頼り無い癖にアホみたいに霊圧高かったから単純に心配しててん。暴走したりしたら堪らんからな。けど、こっちで再会したら見違う位頼もしくなっとるやん。その癖前より顔は感情豊かにコロコロ変わるわ、たまーに大人の女らしい艶やかさが有るわで目ェ離せん。」
迷うこと無くスラスラと並べられる言葉にゆうりは少しずつ顔をうつ向けた。自分から聞いた事だが、恥ずかしい。それにそこまで昔と比べて変わったのかと思うと変な気分だ。
「何自分で聞いて照れとんねん。」
「…そんなぱぱっと言葉が出て来ると思って無かったから。」
「当たり前やろ。好きな女の事やぞ。」
「もう、そういう事簡単に言わないでってば!」
「簡単とちゃうわ!オマエにしか言っとらんで!?」
「分かった分かった、ありがとう!」
目的の場所に着くと入口にはNEW OPENと大きく書かれておりクリスマスという時期もあってか非常に混雑していた。人気のカフェは長蛇の列が出来ており、アパレル店は開店セールをやっている様で何処に入ろうとしても人で溢れ返っている。
「流石クリスマス、アホみたいに混んどるなァ。」
「カップル多いね。現世は色んなイベントがあっていいなぁ。」
「瀞霊廷でもやればええやん、ハロウィンとか。あ、バレンタインはあかんぞ。」
「なんで?」
「ゆうり絶対色んな男にチョコ渡すやろ。」
「うん、お世話になってる人多いし…。」
「それがあかんねん!いいか、男っちゅー生きもんは都合のいいように捉えるからな!例え義理だとしても期待するもんや!」
「そ…そう?」
「せやからチョコ渡すならオレだけにしとき!!」
「用意するなら全員にするし、しないなら全員しないよ。」
「そういう所だけキッチリしよって…!」