第6章 死神編【駐在任務編】
「うるっせェな何もしてねェ癖に!!箸でも並べてろ!」
中華鍋を前後に大きく揺すり野菜とキノコ、肉を炒めながら六車は怒鳴る。食品を冷蔵庫へ仕舞い終えた鳳橋は冷奴の準備に移りゆうりは小麦粉や調味料をまぶした鮭をバターたっぷりのフライパンへ置きじっくりと焼いていく。匂いにつられたのか自室に居た愛川や矢胴丸もぞろぞろとリビングに集まる。
「飯出来たか?」
「もう少しだよ。皆適当にご飯よそって。」
「お、鮭か。旬やな!」
「うん、大きい切り身いっぱい買ってきたよ!」
それから程なくして大皿2枚分の野菜炒め、各分のムニエルと冷奴の用意が出来るとリビングの大きなテーブルの周りに集まった。
「「「「いただきます!」」」」
それぞれ手を合わせ好きなものから手を付ける。キノコは身が厚く食べごたえがあり、鮭は脂がしっかり乗っていてまさに旬と言える美味しさだ。
「美味しい!」
「米が進むわー。」
「ゆうり、今日の仕事どうやったん?」
「虚三体と魂葬だったから楽だったかな。あ、1人面白い子が居てね、中学生位の男の子だったんだけど向こうで再会する事が出来たら結婚して下さいなんて言われちゃった。初めてギンに会った時の事思い出して懐かしくなったよ。」
「ませたクソガキやんけ。金髪で男前な彼氏が居るんですーって言うたか?」
「居ないし言わないよ。」
「冷たっ!!」
「フられとるやん恥ずかしにゃーの?」
「これからや、これから!!」
ゲラゲラ笑う猿柿と矢胴丸を平子は睨んだが2人は全く意に介する事無く食事を進めた。あっという間に大皿は空になり各々に用意された鮭や豆腐も全て綺麗になくなった所で台所へ食器を運ぶ。愛川と有昭田が皿洗いをする間に他のメンバーは酒とイカやジャーキー、スナック菓子からチョコレート等つまみをリビングに運んだ。日本酒、焼酎、ビール、缶チューハイにスパークリングワインといろんなものがテーブルに並ぶ。
「白甘いやつ〜!」
「うちは桃や!」
「あたし焼酎。」
「相変わらず渋いね。」
「ええやろ別に。」
「私はスパークリングワイン飲んでみようかな。」
ゆうりは上機嫌でグラスや猪口を取りに行く。皿洗いを終えた2人も戻って来た所で酒を選び、缶やグラス同士をぶつけ合った。
「「「乾杯!!」」」