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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第6章 死神編【駐在任務編】



「刃がギザギザしてて、厄介だね…。」

「せやろ!オマエの斬魄刀、簡単に絡め取れんぞ。」

凹凸の激しい刃の凹んだ部分に刀を受けられるとただでさえ大太刀の斬魄刀は突出した刃に擦れ引くことも難しかった。逃げるには1度身を引き距離を取るしかない。

「ボーッとしなや、舌ァ噛むで!」

猿柿は叩き付ける様に何度も上から刀を振り下ろした。受けられはするがなんとも反撃が出来ずゆうりは顔を顰める。再び大きく刃が交わった。小さな少女は特徴的な八重歯を見せて笑う。

「言うたやろ、絡め取ったるって。」

「なっ…!」

凹んだ箇所で受けられた刀は上下の凸 部分でがっちりと固定される。猿柿が刃の先端側を自分の方へ向けて上から回すと交わっていた刀ごと巻き込まれ、思わぬ方向に力が掛かりゆうりの手から斬魄刀が離れ宙を舞う。
丸腰になった彼女に猿柿はニヤリと笑い再び刀を構える。

「貰ったァ!」

「……なんてね。舞え、胡蝶蘭。」

ゆうりは瞬歩で間合いをつくると小さく呟いた。猿柿の後ろに弾かれたはずの斬魄刀は彼女の一言で刀身がふわりと花弁に変わる。突然視界を覆う白と花の香りに猿柿は目を見開いた。

「何や…!?」

「私の刀は小さな花弁の集まり。もちろん散らす事だって出来るよ。そして散った花は…1枚1枚が小さな爆弾なの。」

花に気を取られて居るうちにゆうりは飛ばされた柄を手に取った。刀は普通の斬魄刀と同等の長さに戻り、相変わらず猿柿の周りには花弁が舞っている。ゆうりが指を鳴らすと彼女の背中にあった花弁が1枚爆発を起こし、とても小さな花の爆発とは思えぬ火力に小柄な猿柿は後ろから吹き飛ばされる。

「ぐ…っ、なるほど鬼道系っちゅー事かい!」

「そう、破道の50番台位の威力は余裕で有るよ。」

「上等や。」

彼女の顔を仮面が覆った。1本の太く長い角が生える姿はまるで鬼の様にも見える。その瞬間、今まで感じ取っていた霊圧とは異なり尚且つ強大なものに変わった。
丁度その時、仕事が終わりメモを見たらしい面々が地下へと姿を現す。既に観戦していた外野と合流しながら2人の戦いへ視線を移した。

「おーおーやっとるなァ。」

「なんだ、虚化してんのか?」

「へぇ、本気じゃない。」

「中々強いぜ、ゆうりの奴。」
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