第6章 死神編【駐在任務編】
「私、花火見たの初めて。来年は皆で見れたら良いね。」
「心配せんでも後ろ見てみ。」
「後ろ?………あっ!?」
「げっ、バレた!」
「霊圧遮断型の義骸入っとるのになんでや。」
「まぁ、これだけ大人数で居れば…。」
「気付きますよネ。」
「花火綺麗ー!!」
茂みの中から現れた猿柿達にゆうりは更に顔を赤くさせた。平子は彼女らの存在に気が付いていたようで、けっ、と悪態をつく。
「オマエら何年の付き合いが有ると思うてんねん、バレバレや!!」
「気づいてた癖にあんなクセェ事言えんのかよ、やべぇな。」
「シンジ、オマエ簡単に女に手ェ出し過ぎやろ!!」
「ゆうりはオレの初恋の人やから。」
「それ可愛ええ子皆に言うとるやん。」
「じゃかしいわ、というかオマエら帰れや、気遣いなんだったんちゅーねん!」
「気付いてんならいいだろ、一緒に見ようぜ。」
「白、ゆうりんのとーなり!」
「ならうちはシンジとゆうりの間割り込んだるわ!」
「辞めや!」
わらわらと集まって来た猿柿達はゆうりと平子の周りに座る。結局、最後までデートとはいかず随分賑やかになってしまったがそれもまたゆうりにとってはとても楽しいと思えたのだった。
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