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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第6章 死神編【駐在任務編】



「その話やめや!軽くトラウマやぞ!あの後どんだけ大変やったと思っとんねや…!!」

「ひよ里ちゃんが爆笑したらしいね。」

藍染隊長、か。なるほどなァ。大方オレが抜けてそのまま繰り上がり式でアイツが隊長になったんやろな…いけ好かん。ゆうりは藍染も信用しとるんやろか。
どうしても一言が引っ掛かった。聞くか迷ったが、平子は言葉を選ぶように視線を逡巡させる。

「…藍染はどうなん。五番隊の隊長か?」

「……そうだよ。ギンが三番隊の隊長。その他入れ替わったのが…二番隊が砕蜂隊長、七番隊が狛村隊長、九番隊が東仙隊長、十二番隊が涅隊長。」

「随分様変わりしたなァ。」

「初めてその事実知った時凄く泣いたよ。喜助さんだけかと思ったのにみんな居ないんだもの。」

そう言ってゆうりは顔を伏せた。今でこそ再会出来たから良いが、これが戦死だったら、と考えると恐ろしくて堪らない。

「…すまんなァ。オレらもまさか現世で暮らす事になるなんて思っとらんかったわ。向こうで再会してたら、ゆうりをオレの部下につけてちゃーんと働いとったのに。」

「その言葉聞くと普段働いてなかったように聞こえるんだけど?」

「……まさかァ。ホレ、着いたで。ここから見えんねん、花火。」

ゆうりは隣に並ぶ彼の横顔を見詰める。平子自身は気付いているのだろうか。藍染と市丸に対する呼び方が以前と違ったものになっている事に。今まで名前で呼んでいた相手を今では苗字で呼ぶ…つまり、彼らの間で何かがあったという事は容易に想像が出来る。
綺麗な川の流れる土手には既に多くの人が座って花火が打ち上がるのを心待ちにしている様子だった。家族からカップル、友人同士と色々な人達が居る。ゆうりと平子も適当な所に座った。

「喜助探す為にこっちに残ったりはせんの?」

「休みの日にこっちに来て探す事は出来るけど、普段は仕事があるから無理だよ…。まぁ元々3年も現世に留まらなきゃならないし、その間に探そうかなぁ。」

「見つけたらどうするつもりや。」

「……え?」

「喜助は向こうに帰ることは出来ん。オレらと違って尸魂界から追放されとるからな。仲良く戻る事は出来んぞ。」

「…そっか。考えてなかったな…どうしよう。」

「こっちで暮らせばええやん、霊圧遮断型の義骸作らせればバレへんて。」
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