第6章 死神編【駐在任務編】
「つまり隠されてるモンっちゅーのは暴きたくなるんや。エロが見たいんやない、あたしは好奇心が旺盛なだけ!」
「そういうものなのかぁ…?」
いまいち納得は出来なかったが他者の趣味趣向をどうこう言う気も無く頷いた。その後医学に関する本を数冊持ったゆうりは尸魂界にはあまり無かった花に関する本が立ち並ぶ棚へ足を向けた。
「花言葉とか興味有るん?」
「えぇ、私の斬魄刀って胡蝶蘭って名前なの。ずっとどんな意味が有るのかなって気になってて…あ、あった。」
「どれどれ…"清純"と"幸福が飛んで来る"やて。白が"純粋"でピンクが…"あなたを愛します"。」
「…私にはもう似合わない花言葉な気がして心が痛い。」
「あんたまさかピュアじゃなくなったんか…。」
「程遠い気がする。」
パタン、と本を閉じたゆうりはソレを棚に戻す。医学書のみを購入すると矢胴丸の提案で2人はモール内のカフェに入り軽めの昼食を取っていた。矢胴丸の好奇心は先程から留まることは無く直ぐに興味津々といった様子で声を掛ける。
「で、ゆうり向こうで男でも出来たん?」
「出来てないよ!」
「ちゃうの?でも前より女らしくなったし今モテるやろ。」
「そう…なのかな…。好意を向けられてるのかもしれないって思う事は有るけど、告白されてるわけじゃないし何より学生時代から今までリサさんや喜助さんを探す事に必死だったから。全部はぐらかしてる。」
「まだ恋人も居らんの?ならピュアやんけ。」
「それがその……ハグとかキスとかしちゃってるからピュアとはとても…。」
「はぁ!?色んな男と!?」
「リサさん声大きい…!」
驚愕し声を荒らげる矢胴丸にゆうりは慌てて彼女の口を手で塞いだ。落ち着いた所で手を離すと矢胴丸はアイスラテをストローで1口飲み、ゆうりはサンドイッチを齧る。
「…まさかと思うけどそんな感じでヤッたりしてへんよな?」
「………。」
「黙るなや!」
「嫌いじゃ無いから断れないの…。」
「アホか、子供出来たらどないすんねん!」
「流魂街同士は子供出来にくいって聞いたよ?」
「んなわけないやろ。そもそも出来ないならいいっちゅうことでもなきゃあ。」