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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第6章 死神編【駐在任務編】



「…はい。」

「とりあえず上行こうぜ。下よりゆっくり話せるだろ。」

六車の提案で全員階段を上がった。2階はリビングの様な扱いになっている様で、テーブルを囲むようにソファが置かれている。ゆうり達は各々ソファへ座り改めて顔を合わせた。最後に会ったあの日から、飛び抜けて全員大きく変わった様子は無い。

「簡単に説明したるわ、良く聞き。オレらはある任務で流魂街へ向かったんや。魂魄消失事件っちゅー、厄介な事件を追ってな。」

「魂魄消失事件…?」

「流魂街に住む住人が服だけ残して魂魄だけがパッと消える事件があったんだよ。そこに浦原と四楓院を除く俺たちが向かった。」

「ほんで、うちらは事件の中で虚にされたんや。」

「虚に?今皆さん普通に見えますが…。」

「完全な虚にならずに済んだのは、喜助のお陰や。本来なら虚化が進んで、始末される筈だったオレらをアイツと四楓院、握菱が現世に運び出した。」

「こっちであたしらの虚化を止める為の薬を作った浦原に助けられたんや。」

「正気に戻ってから聞いた話だけど、ボクらを助けた浦原喜助は尸魂界を追放されたらしい。」

「二度と向こうには戻れないっつってたな。」

「…突拍子の無い話でちょっと混乱してるんですけど…喜助さん達は、生きてるって事ですか?」

「生きとるで、寧ろこの前会うたわ。ただ、どこで何しとるかはすまんけどオレらも知らんねん。」

腑に落ちない事が幾つかあった。事件には必ず犯人が居る筈だ。火のないところに煙は立たないのだから。魂魄の消失を態々虚がやるとは思えない。何故なら彼らにとって魂魄は食事同然故に、消失させる意味が無いのだ。そうなると…犯人はどうしても、死神としか思えない。それに何故浦原が追放させられたのかも分からなかった。

「…どうして虚になりそうになったんですか?死神が虚になる事なんてそもそも有るんですか?」

「有る。今オレらは死神であると同時に虚の力も持っとる。見てみるか?」

平子はニンマリと笑みを浮かべると頭へ片手を添え何かを引きずり出すかのように降ろした。すると何処から現れたのか真っ白い仮面が彼の顔半分を覆う。感じる霊圧は、確かに死神の物ではなく虚に近い。ゆうりは言葉を失い目を見開いた。
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