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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第6章 死神編【駐在任務編】



「1人で買い物に行くのも寂しいなぁ。こっち来る時くらい誰か呼べばよかった。えーっと、買わなきゃいけないものはとりあえず服と鞄と、下着と……食材適当に買っておけばまぁ生活には困らないかな。」

指を折り数えながら街を歩く。そもそもデパートが何処にあるのかも分からなかったが知らぬ街を歩くのは新鮮で楽しい。髪色が明るいからかそれともそれを含めた容姿の良さからか非常に人の目を感じる。が、ゆうりは他者からの視線にまるで興味はない。
鼻歌交じりに人通りの多い場所へ出ると不意に持っていた伝令神機がけたたましく鳴り響いた。

「…ゆっくり買い物も出来ないのね。仕方ないけど。」

ピタッと足を止めたゆうりはガックリと肩を落としポケットから義魂丸ケースを取り出す。アヒルの頭に筒が取り付けられたようなソレの頭を押すと、ポンと小さな玉状のものが飛び出る。義魂丸を飲み込み義骸を脱ぐなり振り返って己を見詰めた。

「買い物よろしくね。センスは任せるわ。」

「了解です、ご主人様!」

ピシッと敬礼して見せた自分は少し新鮮で面白くも感じたが指令が出た以上のんびりとしては居られない。
伝令神機でおおよその場所を確認してから屋根を伝い出現場所へ向かう。そこで彼女が目にしたのは、身体より大きい蝙蝠のような翼を持ち2本の角が生えたやや小型の虚が、整である霊を上空から追い掛けている姿だった。

「ハハハハ!!ほらほらもっと必死に逃げろよ!!喰われたくねェんだろ!?」

「はっ……はっ…い、いやだ…誰か助けてくれ…!!」

逃げているのは青年だった。虚が大きな翼を思い切り羽ばたかせると氷柱状の氷の塊が彼を襲う。見ている限り態と当てていないのだろう。まるで狩りでもするかのように楽しんでいるのだ。なんてタチの悪い事だろう…そう思いゆうりは眉間に皺を寄せ瞬歩で虚へ近付いた。虚の前に立ち塞がると、目の前の化け物はブレーキを掛けるようにしてピタリと止まる。

「…楽しそうな事してるわね。混ぜて頂戴。」

「あァ!?なんだオマエ……その服、死神か?コイツは運がいい!!仲間から聞いた事があるぞ…死神の魂魄は生きてる人間の比じゃねェ程美味いんだろ!?俺はついてるぜ!!」
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