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【刀剣乱舞】まるで夢物語のような

第1章 事の始まり


「……おい、俺。顕現してからずっと考え込んでるようだが…何かあったのか…?お前が黙っているせいで主がものすごく心配している」

これからどうしよう…そんな心配ばかりが浮上してきて思わず一つ小さく溜め息をついていた時、そんな山姥切さん?の言葉にはっと我に返る。そうだった、此処にはあの和装の人も居るんだった。それに先程質問もされていたしこんな長時間考え事に耽っていると可笑しい奴と判断されてしまうだろう。取り敢えず何か言葉を返さなくては。

そう瞬時に判断してはふと、そういえばさっき和装の人には山姥切国広、山姥切さんには俺と呼ばれた事を思い出す。ということは私はもしかして山姥切国広に馴染みの言葉を借りるならば“成り代わって”いるのだろうか。取り敢えず、確証は持てないけれど、そのキャラ通りに話してみることにする。口調とか間違ってたらどうしよう…多目に見て下さい。


「あ、嗚呼…少し考え事をしていた。長くなってしまってすまないな。…それで、先程の主の言葉だが…俺は正真正銘国広に打たれた山姥切国広だ。…その、何かあったか?」

恐る恐る慎重に言葉を選んで言を紡いでいく。実は主じゃなくて和装の人と呼んだりと所々口調をミスったのだが、どうやら山姥切国広フィルターがかかっているらしく、全て彼らしい言葉に自動変換されていた。これで心置き無く口調ミスれるやったぁ。


「あ、おう、ありがとな。……なぁ、まんば。この山姥切国広はお前の亜種、ということでいいのか…?」
「それ以外俺には当てはまるものは無いと思うが…」
「確かになぁ…まんばは女の子じゃないもんな…。それにしてもこんな山姥切国広が来るとか想像してなかったもんだからな、俺凄い驚きだわ…。これ、政府に質問攻めされる案件だけども」
「俺だって驚いている。まさかもう一人の俺が女だとは思ってもみなかった。基本刀剣男士だからな、男しか居ないと考えるだろう…?」
「まぁそうだな」


取り敢えず会話と彼らの動揺から察するに元は前に居る山姥切さんのように山姥切国広…というか刀剣男士全般が男性らしいのだが、そこに何かのバグで女バージョンの私が現れてしまったらしい。
それは確かに今の和装の人と山姥切さんみたいに肩寄せ合って話し込むわけだ。何せ滅多にない事例らしいのだから。その、何かすまない。

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