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恋に落ちて 〜織田信長〜

第72章 夫婦の絆〜信長様誕生日sp〜



・・・・・・・・・

「ま、参りました……」

(うう…舌と指だけで全力を削がれてしまった…)

信長様は私を抱く事なく、愛撫だけで私をやり込めた。

はぁはぁと、浅い呼吸を繰り返しグッタリと褥の上に横たわる私の体の上に、ふわりと布がかけられた。

「……はぁ、はぁ……何ですか?」

ちらりと横目で見ると、薄い布地だと分かった。


(あ、エロ襦袢……?)


「俺の誕生日を祝うには必要なものであろう?」

ニッと笑う顔はやっぱりカッコよくて見惚れてしまう。

「…っ、さっき悪趣味だって言ってたじゃないですか」

間者の人が持って来た物をポイって捨てたのに…


「悪趣味だと言ったのはあの襦袢に対してだ」

戦力を削がれうつ伏せに横たわる私の体を起こし、信長様はその襦袢を私に着せて行く。(着ていた物はとっくに脱がされ裸なので…)


「誕生日など、たまたまその日に生まれただけの無意味なものであったが、貴様が祝ってくれた日からは意味のあるものへと変わった」

「信長様?」

「貴様は俺にとってこの世に一つしかない唯一無二の贈り物だ。その貴様を俺の選んだ薄布で包み込み最高の贈り物に仕上げるのが俺の楽しみでもある。あんな薄っぺらな物と一緒にするな」

ドキンッと、ずきんっが同時に胸を突いた。


「…………っ、大切な誕生日の贈り物が、こんな嫉妬深くて怒りっぽい私でいいんですか?」

いつもいつも、逆ハニートラップに引っかかる私で……

「そんな事、とっくに分かっておると、岐阜城で貴様に求婚した際にも言ったはずだ」

「あ……」


=======

『私、本当は嫉妬深くて、疑り深くて、結婚したら絶対束縛しますよ?』

『そんな事、とっくに分かっておる。もう既に、浮気浮気と煩くわめいておったではないか』

=======

確かにあの日、信長様は私にそう言ってくれた。


「俺の弱点は唯一貴様だからな。俺と貴様の仲を引き裂けば、俺に隙ができると敵は思う」

「そんな事にも気が付けなくて、すみませんでした」

「構わん。貴様の甘っちょろくて人を疑わん所も気に入っておる」

チュッと、信長様の唇が私の頬を掠めた。





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