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恋に落ちて 〜織田信長〜

第72章 夫婦の絆〜信長様誕生日sp〜



「さて、俺をどう仕置きするつもりだ?」

「え、いや、あの……」


満面の笑みの信長様に対して、私は嫌ーーな汗が背中を伝っている。


「仕置きなど、されたことは無いが楽しみだな」

信長様はそう言うと寝所へと行き褥の上にごろんと大の字に寝転がった。


「仕置きが少しでもしやすいようにしてやる。好きにしろ」

さぁどうぞ!と言わんばかりに信長様からはワクワクと言う言葉が聞こえて来そうだ。

そもそも、何故お仕置きが甘いお仕置きだと思っているのか?

責められるのは性に合わんといつも言うのに、今日はオッケーなのだろうか?

「おい、何をしておる。早くしろ」

あれこれ考えてパニック気味な私の心情などお構い無しに、信長様は私を急かしてくる。


「ごめんなさいっ!」

私は寝転がる信長様の前まで行って頭を下げた。

「は?」

「信長様の事、疑ってごめんなさい。お仕置きなんて言って、ごめんなさいっ!」

言い訳をしている場合じゃ無い。信長様を疑って酷い事を言ってしまったのは確かだ。
とにかく謝らないと!


「謝罪などいらぬ。早く来い」

「わぁっ!」

手を引っ張られて体がよろけ、そのまま信長様の胸の上へと崩れ落ちた。

「………っ」

咄嗟に着いた手は、信長様のはだけた胸の上。

久しぶりに触れた信長様の肌の感触に、体は急激に熱を帯びた。


(そう言えばもう、長い事触れ合ってない)

妊娠後期から出産を経ての長期遠征と、半年以上は夫婦の営みがない。

「遠慮はいらん。好きに仕置きせよ」

「っ、本当ごめんなさいっ」

「問答無用だ」

「わぁんっ!」


下剋上ならず!

私は見事なまでの返り討ちに合った。



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