第69章 私の育った故郷では 〜信長様誕生日sp〜
「開けてみろ……と、その状態では開けられぬな」
既に紐を解かれ、私の手によって閉じられている寝間着姿を見て信長様はククッと笑った。
「…っ、信長様が解いたくせに」
「怒った顔も唆られるな」
チュッと私の頬に口づけると、信長様はたとう紙を開いた。
中からは白っぽい着物が見える。
(堺の商人って事は…舶来物?もしかして…今回は総レースとか?)
信長様が中から取り出した着物はやはり真っ白なシルクと総レースで縫われた着物…
「どうだ」
私の体に合わせてきた信長様…純白が何故かエロさを倍増させて見える。
「ど、どうだと言われても……」
きゃーありがとう!って嬉しそうに言って着れるわけもなく、私はじーーーっとその着物を見つめ、あることに気が付いた。
(あれ?この着物…丈が短すぎない?もしや、ミニ丈バージョン!?……でもそれにしても…短かすぎない?)
よく見ると、ミニ丈と言えないほどに丈が短い。しかも、身幅も狭くない……?
「もしかして…これ、御くるみ?」
丈も身幅も全て小さくて、どう見ても赤ちゃん用だ…
「そうだ。これは次に生まれてくる俺たちの子の産着だ」
「信長様……」
ドキドキと色んな意味で高鳴っていた胸は、途端にじーーーーんと感動で震えだす。
(私のバカバカっ!こんな素敵な物をエロ襦袢と間違えるなんて!)
「本来は貴様の探していた特別な夜の襦袢にするつもりではあったがな」
くくくっと、さもおかしそうに笑う信長様、
(前言撤回!やっぱりそのつもりだったんだ!)
「信長様…でもこれ可愛すぎて、これだと女の子限定になっちゃいますよ?次の子も男の子だったらどうするんですか?」
「心配ない。次は姫と決まっておる」
信長様は私の手を取り腰を引き寄せると、再び私を褥に倒した。
「っ、女の子が欲しいって事ですか?」
私も次は女の子がいいなとは思ってたけど。
「貴様によく似た姫がいい。よく笑い、よく泣き、素直で元気な姫が」
袷を開き、露わになった胸元に、信長様は痕を一つ落とした。