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恋に落ちて 〜織田信長〜

第69章 私の育った故郷では 〜信長様誕生日sp〜



「の、信長様っ?」

「貴様…俺の側に何年いる?」

「えっ…?」
(なぜ急に?)


「うーん…と、まるっと四年で、五年目?あっでもいない時もあったから…四年?……ん!」 


答え終わる前に口づけられた。


「阿呆、何年など数えずともすぐに答えよ、だから貴様は俺への愛が足りぬと言うんだ」

「なっ、そんな事はっ」
(こっちは、寝ても覚めても信長様の用意したであろう襦袢のことに気を取られて信長の事しか頭になかったって言うのに!)


「貴様が俺のものとなってから、まだたったの五年しか経っておらん」

「……え?もう五年じゃなくて?」

「まだ五年だ」

信長様はそう言いながら、私の耳に唇を寄せる。

「ん……!」

かぷっと耳の噛まれる感触。

「つまり、俺はまだ貴様が全然足りておらん」

「ひゃっ、ぁっ…」

信長様の熱い吐息が耳を掠め、逞しい腕が私を抱き上げた。

「貴様の探しておる物はここにはない。部屋へ戻るぞ」

「な、なんで知ってっ!」
(やっぱりエロ襦袢はあるって事!?)


「俺は貴様と違って、五年の歳月貴様だけを見てきたからな。貴様の考えることなどお見通しだ」

「っ……」
(な、なんて嫌味を…)


ふんっと俺様で不敵な笑顔を私に向ける信長様にそのまま天主へと連れられ、夜明けを見ることになった。



〜次の日〜


「だぁ…」

あ、朝だ…、吉法師が起きてる。


「アヤ朝だ。起きられるか?」

信長様はもちろん起きてるよね…でも体がだるい…
うーー信長様が朝まで寝かせてくれないから…

でも、今朝は特にだるいな。


「?アヤ?」

なかなか起きようとしない私の額に信長様は手を当てた。


「少し、熱があるな」

あ、風邪ひいたかな…?だからだるいのかな…


「アヤ、吉法師 を侍女に預けてくる。貴様はそのまま寝ていろ」


「…っ、信長様、私は大丈夫です。もう起きられます」

「無理はするな。それに昨夜は無理をさせた俺にも責任はある」

「……っ、それは…否定はしません」

本当に…まだ信長様と繋がってるような感覚が残ってる。



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