第9章 爪痕
・・・翌日・・・・・・・
痛い
何だか、軽い頭痛と打ち身の様な痛みで目が覚める。
確か光秀さんにお酒を飲ませてもらって、そこから眠くなって、一人で広間を出たまでは覚えてるんだけど、そこからどうしたっけ?
それにしても身体が痛くて身体を起こしてみる。
「えっ?何も着てない。何で?」
ここに戻ってきて寝ただけなのに何で?しかも、身体中に痕がたくさん付いてるっ!
「あっつ....頭の痛みは、二日酔いってやつかなぁ」
一人で呟いていると、
「何だ貴様、覚えておらんのか」
信長様が不意に声を掛けてきた。
「信長様っ、いらしたんですか!」
信長様は机で仕事中だったみたい。
「どうでもいいが、いつまでその格好でいるつもりだ」
ニヤリと笑いながら裸の私を見る。
「えっ?あっ、見ないでください」
慌てて布団を被る。
「あのっ、私、昨夜....そのっ信長様と」
裸と多数つけられた痕の理由を知りたくて聞いてみた。
「何だ、本当に覚えておらんのか」
椅子から立ち上がり、こっちに向かって歩いてくる。
「あっ、こっちには来なくて大丈夫です。状況説明だけで.....って、あっ」
バサっと布団をめくり取り、トンっと私を押し倒し跨る。
「あんなに乱れておいて知らぬとはな」
クビからつーっと指で撫で下ろす。
「ヒャッ」
「んっ?」
足先まで指を滑らした信長様の動きが止まる。