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恋に落ちて 〜織田信長〜

第68章 初夢〜新年特別編〜



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「………ん、あれ?もう朝?」

目を開けると、もう部屋の中は明るくて日が差し込んでいる。

「信長様もいない…」

布団には私一人で、信長様の姿が見当たらない。

そんなに寝過ごした感覚はないけど…


何だかしっくりこないまま布団から起き上がると、信長様の姿を廻縁に見つけた。


「……信長様…?」

朝からどうしてそんな所に…?


「アヤ 、起きたか」

信長様は振り返り私に笑いかける。


「そんな所に立ってどうしたんですか?」

その優しい笑顔にときめきながらも不思議に思い、私は信長様の元へと行く。

「今から出かける」

「お出かけですか?でもどこへ?」

まだ夜着のままなのに…?


「すぐに分かる」

信長様はそう言って笑うと、ピーっと口笛を吹いた。

「?」

次の瞬間、晴天の空から黒い大きな鳥がものすごい勢いでこちらへ向かって飛んで来た。

「あ、…羽黒!?」

信長様の鷹狩りの相棒、羽黒が勢い良く飛んできて信長様の腕に止まった。


「……羽黒と…今から鷹狩りに行くんですか?」
(来客の方と?)

不思議に思っていると、信長様は腕を大きく振って羽黒を再び羽ばたかせた。


「アヤ」

信長様は私に手を差し伸べ、私はその手を取り握り返すと、そのまま引き寄せられ抱き上げられた。


「わわわっ!信長様っ!?」

驚いている間にも信長様は気にせず回縁の欄干に足をかけた。


「えっ!信長様っ!危ないですよっ!?」

欄干の向こう側はもちろん何も無い。


「じっとしていろ」

焦る私に構わず信長様は再び口笛を吹いた。

ヒューっと空を切る音がして羽黒が再び近づいてくると、信長様はそのまま欄干の上に乗って欄干を刈り上げジャンプした。


「!!!!きゃあっ!信長様っ!!!!!!!!」


二人の体が空中へ投げ出された。




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