第67章 信長様は構われたい
「そうだ。俺は嫉妬している」
しれっとそう答える声と共に逞しい腕が伸びて、私を抱き寄せる。
「あっ、」
つい今しがた拭き終えたばかりの逞しい胸に倒れると、今度はカリッと耳を噛まれた。
「やっ、信長様」
「貴様が、他の男の着物を大切に抱きしめるのも、シンを抱きしめるのも、吉法師 に頬ずりするのも堪え難い」
「なっ!そんな事…ん、着物は、仕事ですし、シンも吉法師 も自分で体を洗って拭く事はできません。んんっ、もう、耳、やぁ、ぁ」
耳が弱いって知ってるのに…そんな舌で…
耳を責める度届く唾液の絡んだ卑猥な音と信長様の吐息で、体はゾクゾクしてたまらない。
「アヤ 、俺の下帯を緩めろ」
身悶える私の耳に、信長様は低く甘い声で命を下す。
「……っ!」
下帯って…、別名腰巻き、はたまた褌ですよっ!(誰に説明してるんだ?)
目の前の信長様に無理だと眼で訴えるけど、ニヤリと口角を上げるばかりで聞いてくれそうにない。
こうなっては言うことを聞く他なさそうで、信長様に言われるがまま頷くと体を起こし、信長様の下帯に手をかける。
脱がされるばかりの私が信長様を脱がすことなど僅かで、この下帯でさえ正直どう巻かれているのか手探り状態で解いていく。
緩み始めた下帯は、最後は何かに押し出される形で自然と解け、それと共に何かがニョキッと私の手に触れた。
「きゃっ!!」
ソレは、私の手を押しのける様に勢い良く勃ち上がり存在を主張する。
「何を驚く?貴様に触れられればそうなる事くらい、分かっておろう?」
信長様は私の反応を楽しんでる!
「そっ、そんな事言われても…」
この信長様の如き生き物をどうしろと!?
オロオロしていると、信長様は楽しそうに私の腰に手を回して引き寄せた。
「あっ……!」
信長様の胸板に落ちたはずの体はいつの間にか反転していて、体は柔らかな絨毯へと沈められた。