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恋に落ちて 〜織田信長〜

第66章 全てはあなたを喜ばせるため 〜信長誕生日sp〜



「じっとしておらんのは貴様に似た様だな」

ちょっと嫌味を言われたけど、ニッといたずらに笑う信長様は、窮地を救った正義のヒーローの様だ。


「わーん、信長様ありがとうございます。吉法師無事で良かった〜。ごめんね〜」

慌てて起き上がり二人の元へ行く。

現代の家と違い、天気の良い日中は開け放ってあるこの屋敷の作りは赤ちゃんにはとても危険で、ここ最近、吉法師は何度もさっきのようなヒヤリハットを繰り返していたからこそ、目を離す時は例え一瞬でも襖を閉めておかなければいけなかった。


「ふっ、貴様は本当に手がかかる」

「だぁーーだぁーー」(←信長様を真似て喋っているつもり)

「本当にごめんね吉法師」

反省しないといけないけど、同じ顔二人に怒られていると、幸せで顔が緩んでしまう。

「何をニヤけておる?」

「ふふっ二人ともそっくりだなって....」

「はっ?」

「あっ!」(しまった、つい本音が!)


「ほう.......」

信長様は分かりやすくニヤリと口角を上げて、私の腰を引き寄せた。

「もしやと思うが、此奴と俺を見比べて楽しんでおるわけではあるまいな?」


「そ、そんな事は......」(さすが信長様、す、鋭いっ!)

ただならぬ愉しげな雰囲気を醸し出す信長様から逃げたくとも、腰をガッチリ掴まれて逃げられない。


かぷっ!


「ひゃあっ!」

耳を食まれた。


「くくっ、相変わらず貴様は声がデカい。見ろ、吉法師が目を白黒させて驚いておる」

「もうっ!信長様が驚かせたんでしょ!」

「ふんっ、俺をこんな乳臭い奴と比べた罰だ」

「乳臭いって、........赤ちゃんなんですから....(ミルクの良い匂いと言ってほしい)」

「赤子は貴様にこんな事はできん」

「えっ?..........ん、.........」


昼間からするには濃厚すぎる口づけが落ちる。


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