第63章 妻に望むもの〜信長様誕生日sp〜
「なっ、嘘でしょ?そんな事佐助君が言うはず.....」
「嘘ではない。奴は妻や一緒に住み出した恋仲の相手に望む男どもの三つの希望を言っておった。」
「三つ?」
後二つを聞くのがとんでもなく怖いけど.....
「あと二つは何て?」
「仕事に出かける夫への口づけと、一緒に湯浴みをする事だと言っておった」
なるほど、その二つは既に私たちの日常に組み込まれているから、最後の一つを試したいと..........
「って、そんな事している夫婦はいません。物語の中だけです(しかもエッチな物語の中だけ........だと思うのだけど違うのかな........)」
佐助君は一体、どこからそんな情報を?それとも本当に佐助君がそんなことを望んでいるんだろうか?
「貴様は阿呆か。この世の中で、人が考えうるものは起こりうるのだぞ」
そんな、哲学者のようなことを言われても......
「っ、でも.....」
「つべこべ言わずに早く着替えろ、飯の支度もこのままだと出来んだろう」
いや、ご飯の支度はこのままの方が全然捗るんですけど........
「じ、じゃあ着物の上から......」
「ダメだ!裸の上にえぷろんだ!」
もう、発言が変態以外の何ものでも無いと思うのは気のせい?
大好きで、大好きで、久しぶりに会った旦那様に、裸にエプロンをしろと迫られる私は幸せ者?
「手伝ってやる」
「へっ?信長様⁉︎」
信長様は私の帯に強引に手を掛けた。
もうーーーー!佐助君どうしてくれるのーーーー!!!!
『アヤさん、この先何があっても、俺の事を嫌いにならないでほしい。』
はっ!さっき城下町で会った時言ってたのって、これの事⁉︎
佐助君には感謝してる。
この戦国時代を生き延びられたのも、一重に佐助君のおかげと言っても過言では無い。でも、
「早くえぷろん姿を見せよアヤ」
嫌いにはならないけど、今回ばかりは恨むよー!!!!