第60章 花屋夫人
もう、力が入らない
だらりと力が抜けた私の腰を掴み、信長様は規則正しく注挿を繰り返す。
「あっ、あ、あっ、、ふぁん、あぁっ、のぶっ」
喘ぎ声はもう止まらない。
気持ち良すぎて頭がおかしくなりそうだ。
「くっ、アヤ、力を抜け、持ってかれる」
余裕なく綺麗な顔を少し歪ませる信長様。
「ふっあぁんっ、むりっ、あぁ..........」
力を抜けっていつも言うけど、私にはいつ抜けてていつ力が入っているのかがよく分らない。
次々に与えられる快楽を受け止め逃れるのに必死で。
「っ、手のかかる奴だ、こっちを向け」
グッと顎を持って振り向かせられた先には、熱に浮かされた信長様の艶っぽい顔。
「んっ......」
見惚れる間も無く、何度重ねたか分らない唇が、優しく私の唇を啄み塞ぐ。
「っ、はぁ、ん........あ....」
「愛してる」
そのまま被さる様に私の頭を抱きしめ、信長様は注挿を速めた。
「あっ、のぶ..長様...........」
私も信長様の背中に手を回して必死で受け止める。
どんどん高みへと登り詰めていく中、信長様の顔を汗が伝い、艶のある掠れた声が漏れる。
「っ、アヤ出すぞ」
私自身も絶頂を迎える中、ドクンと、体の中に熱が放たれ、私達は抱きしめあったまま、暫くその余韻に浸った。