第60章 花屋夫人
「あっ、信長様っ、まって......っ、」
「どんな罰も受けると言ったのは貴様だ」
「あっ、ん、そうですけど....ふっぁん」
お城へと戻り、私達は一緒に湯浴みをして、天主で夕餉を取り、閨へと誘われた。
いつもより長い口づけで呼吸も思考も奪われ、ただ今、頭の先からつま先まで、蕩けそうなほどの愛撫の真っ最中。
「貴様には驚かされるばかりだ。まさか母上と俺とを会わせようと企むとは」
私を信長様の膝に座らせ、後ろから抱きしめる様に、両手は私の胸を自由に揉みしだきながら、唇は耳を甘噛みし舐めながら、言葉を囁く。
「ふっ、っぁ、黙っていた事は、ごめんなさいふぁんんっ」
耳を執拗に攻められれば、気持ちよさとくすぐったさで体が縮こまり、信長様に自然と頸を見せる形となり、信長様はそのまま頸に舌を這わせ、チクっと痕を落とした。
「あっ、だめっ、そこはやだっていつも、んっ」
今度は強引に顎を掴まれ口を塞がれた。
「ふ、....ん..............っは」
散々貪られたはずの唇がまた塞がり、遠慮なく入ってくる舌に絡め取られる。
「先ずは、俺を騙したこの可愛らしい口から仕置きをせねば」
「まっ.......くるし........ぁぁっ」
振り返る形でされる口づけは、少し苦しくて、その下で揉まれ、押され、摘まれる胸の刺激と相まって呼吸を忘れてしまう。
次々と与えられる刺激に、抵抗する力は削がれ、だらりと信長様にもたれかかり、与えられる刺激の度に、体がピクンと跳ねた。
「ふっ、大人しくなったな。可愛い奴だ」
信長様は満足気に笑いながら、私を褥に倒すと、自身の着物を脱いだ。
暗闇でも綺麗に浮かび上がるその肉体美に見惚れていると、その綺麗な身体は私の上でピタリと重なった。
「..............っ」
胸がドクンと跳ね、顔に熱が集まった。
「まだ慣れんのか?何度抱いても初心な奴だ」
そう言って笑う信長様はカッコよくて素敵で、お腹の下がキューと締め付けられる。
「っ、だって、まだ信じられないから」
こんな素敵な人が私を愛してくれるなんて...
「ならば、いくらでも分らせてやる。俺が、貴様しか愛せん事を」
欲情の目が私を捉えると、何度も唇を啄み、少しずつ舌を割り入れながら、深く探られていった。