• テキストサイズ

恋に落ちて 〜織田信長〜

第7章 告白



「支度が済みましたので、私は自分のお部屋に戻ります。おにぎり、ご馳走様でした。」

顔を合わせるのが何だか恥ずかしくて、少し離れた所から挨拶だけして戻ろうとした。

「待て、アヤ」
呼び止められ、椅子から立ち上がって信長様がこっちに歩いて来た。

(何だろ?まさか昨夜の言葉を今言えとか言わないよね?)
ドキドキしながらいると

「貴様はにぎり飯もちゃんと食えんのか」

「えっ?」

「米粒がついておる」
そう言いながら、長い指が私の口元のご飯粒を取り、そのままパクッと食べた。

「........っ」

びっくりしている間に顔が近づき、

「ちゃんと、食べさせてやる」

そう言って、口づけられた。

「んっ!」

割り込んで来た舌に舌を絡め取られる。ご飯粒どころじゃない、逃げようとする私を追うように口づける信長様。結局、壁際まで追い詰められ、更に深く角度を変え信長様のペースに乗せられて行く。

「んっ........はぁ」
息苦しさと脱力感で立っていられなくなって来た時、

「信長様、例の物が到着し、ご用意が出来ました」

秀吉さんの信長様を呼ぶ声が聞こえて来た。


「ふん、貴様は手がかかる」
漸く唇を離し、指で私の下唇をつーっとなぞった。

「もうっ!普通に口で教えて下さい」
真っ赤になって怒ると、

「だから、口で教えてやっただろう?」
いたずらな笑顔を見せる。

「そう言う意味じゃなくて、言葉でって意味です」

「そんなに喜ぶな、今から中庭に行く。貴様も一緒に来い」

すっかりペースに乗せられ、私はそのまま信長様と、呼びに来た秀吉さんと一緒に中庭まで降りていった。

/ 816ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp