• テキストサイズ

恋に落ちて 〜織田信長〜

第55章 怪我の功名



広間へ行くともう信長様の姿が。


「信長様、おはようございます」

ほんの数時間離れただけなのに、顔を見たら嬉しくて、ドキドキする。


「ちゃんと、起きられた様だな」

起きていきなり居なくなっていると、信長様は心配されるから、今朝の事は昨夜気を失う前に、信長様に伝えておいた。


「ふふっ、正直な感想を聞かせて下さいね」

まだ少し気分が悪かったけど、悟られない様に笑顔を作ると、すっ、と首元に手の甲をあててきた。

「信長様?」

「少し、熱がある様だな」

「えっ?大丈夫です。これ位すぐ治りますからって、きゃあ!」

身体は直ぐにふわりと浮いて、信長様も立ち上がっている。

「天主に連れて行く」

「えっ!せっかくお粥を作ったのに」

「貴様と天主で食べる。それならば問題はないな」

「でも....」

今すぐでも感想を聞きたいのに、天主に運んでる間に冷めてしまわないかな。

「ふっ、多少冷めたところで貴様が作った事に変わりはない。美味いに決まっておる」

「でも........」


「それ以上言うと、皆の前で泣くほど口づけるが良いのだな?」

「やっ、それはダメ」

本当にダメ、そしてやりそうだ。

それに体調が悪いのは本当で、信長様も心配そうだから、濃厚な口づけ攻めに合う前に、大人しく天主に戻る事にした。


/ 816ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp