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恋に落ちて 〜織田信長〜

第50章 初めての夜



「直ぐに脱がすのは勿体ない。このまま乱れる貴様を先ずは見せよ」

「えっ?っ......あっ........っ信長様」

裾を割って手を入れると、既に濡れてしまっているそこに手を当てた。

クチュ.....クチュ.....と信長様が指を動かすたびに卑猥な音が響く。


「はっ、あん」

「ふっ、こんなに濡れていては、この蝶の様には舞えぬぞ」


「やっ......言わないで......っん」


わたしの胸元には艶やかに蝶が舞っていて、それを信長様は掬うような手つきで私の胸を揉みしだく。

胸が揉まれるたび蝶が蠢き、それがひどく官能的で、私の熱を上げていく。

「あっ、んんっ......」

舞う蝶と言うよりは、囚われの蝶の様だ。

信長様に与えられる熱に囚われて逃げられない。

喘ぎ、体を反らせ、目を潤ませる私を、信長様は鑑賞するようにゆっくりと愛撫をしていく。

「俺を感じろアヤ」

「ふっ..........っうん」


優しく唇を啄ばみながら、指を抜き差しされれば、私の呼吸は次第に浅くなり、波がじわじわとやってくる。

「あっ、はっ...信長様っ....」

いきそうで、信長様の袖をぎゅっと握ると、
「顔を見せろ」と言って視線を捉えられた。

「やっ、あっ、見ないで、あああっ」

ビクンッと、体を震わせる私の顔をどんな顔で信長様が見ていたのか、視界が白んでいたから分からなかったけど....

「ふっ、いつも以上に唆られるな」

今、目の前の顔はとても満足そう。

「っ、いじわる.......」

もう、見られてない姿や顔なんてないに決まってるけど、でも恥ずかしいものは恥ずかしい。特に行為の最初の方はまだ意識がはっきりしていて羞恥心が勝るだけに、よけいだ。

「こんな姿で俺を煽った貴様が悪い」

「っ、私の意思じゃ」

「結局着たのであれば、それはもう貴様の意思だ。やはり貴様は悪女だな。常に俺を惑わし翻弄する」


欲情にかられた目で私を見下ろす信長様は、襦袢の紐を解いて静かに袷を開き、ふっと笑うと、私の胸に顔を落とした。


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