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恋に落ちて 〜織田信長〜

第50章 初めての夜



今日、針子部屋を訪れた際.....

「これ、私達からアヤへ、ささやかだけどお祝い」

「これ....は、襦袢?」

「そう、襦袢」

「ありがとう....でもなんかこの襦袢.....」

妙に色っぽくない?
大抵は、白地か薄桃地のシンプルな襦袢を着ることが多いけど、これは、紫をベースに赤や黒のグラデーションを効かせた蝶が大小無数に散らばっていて、なんて言うか.......エロい仕上がりになっている。


「今夜これを着て信長様と、ね?」


「.............ええっー!無理無理、こんな誘うみたいな事出来ないよ」

「アヤ、たまには自分から仕掛けないと、飽きられちゃうよ!」

「そうだよ。アヤはただでさえちょっと色気に欠ける所があるんだから、今夜位はこの襦袢で信長様にアヤの大人の女としての魅力を見せなきゃ」

(そんなの見せたら......ただでさえ覚悟しろと言われているのに)


「「「とにかく早く着て!」」」


「ええっ!わっ!待ってーーーー」

半ば脱がされる様にみんなに襦袢を着せられたからすっかり忘れてた。




・・・・・・・・

これはいわゆる勝負下着みたいなもので、何か私....、気合い入ってますって思われてる?


「俺を、煽っておるのか」

「えっ、ちっ、違います。これは針子仲間からの贈り物で、ひゃっぁ」

かぷっと、急に耳を甘噛みされた。

「っ、だからみんなにいきなり着せられて、っん」

耳だけを執拗に舐めて弄ってくるから

「ぁっ、........っうん」

ぶるっと身震いするほどに、もう言葉を紡げない。

「ふっ、針子たちも粋な事をする。俺を興奮させようとしたのなら、作戦通りだな」

「えっ?......んんっ」

舌は、そのまま首筋を滑り鎖骨を柔く噛んだ。

「針子部屋の者達には、何か褒美を取らせねばな」

信長様は嬉しそうに言いながら、少しだけ着物の前を広げると、ちゅっと音を立てて痕を刻んだ。

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